占いお宿II 新たな契りを結ぶ時
シュトラスの客人
馬車の外が賑やかになってきたということは、グリージアの王都が近付いてきたのか、もしくは、既に入ったということか。それに連れて、私の言葉数が減っていく。外を見るのが怖い。
「ライラ」
私の手に重ねられていたルーカスの手に、ぎゅっと力がこもる。
「大丈夫だ。過去のことは、アルフレッドがちゃんと正してくれたんだ。ライラが遠慮することも、怯えることもない」
「ルーカス……」
「そうだ。堂々としていればいいさ」
「ドリー……」
わかってはいても、グリージア城へ行くということは、私にとってそれなりに勇気のいることだ。どんな顔をしていけばいいのか。ここは緩衝地帯じゃない。いつもの調子でアルフレッドに接していいわけじゃない。
あれ?ていうか……
「私達って、どういう立場で城に入るの?」
「そんなの、決まってるだろ。隣国の第一王子
ルーカス・サンミリガンとしてだ」
まあ、そうだ。それは当たり前のこと。
「私とドリーは?」
途端にニヤリとするルーカス。あれ?これは聞かない方がよかった案件かも。
「俺に同行する女性だ。婚約者とその侍女に決まってる。そう先ぶれも出してある」
「は?」
うん。聞かなかったことにしておこう。王子付きの侍女2人でいいじゃない。
「アルフレッドのやつの顔を見るのが楽しみだ」
「いや、私も侍女でいいから。こんな格好だし」
今の私が着てるのは、どこからどう見ても庶民の普段着。侍女としてもどうかってぐらいの。
「問題ない。2人で、友人であるアルフレッドの元へお忍びで遊びに行く設定だ」
「友人!?遊びに!?」
そんな無茶苦茶な。
「ライラ」
私の手に重ねられていたルーカスの手に、ぎゅっと力がこもる。
「大丈夫だ。過去のことは、アルフレッドがちゃんと正してくれたんだ。ライラが遠慮することも、怯えることもない」
「ルーカス……」
「そうだ。堂々としていればいいさ」
「ドリー……」
わかってはいても、グリージア城へ行くということは、私にとってそれなりに勇気のいることだ。どんな顔をしていけばいいのか。ここは緩衝地帯じゃない。いつもの調子でアルフレッドに接していいわけじゃない。
あれ?ていうか……
「私達って、どういう立場で城に入るの?」
「そんなの、決まってるだろ。隣国の第一王子
ルーカス・サンミリガンとしてだ」
まあ、そうだ。それは当たり前のこと。
「私とドリーは?」
途端にニヤリとするルーカス。あれ?これは聞かない方がよかった案件かも。
「俺に同行する女性だ。婚約者とその侍女に決まってる。そう先ぶれも出してある」
「は?」
うん。聞かなかったことにしておこう。王子付きの侍女2人でいいじゃない。
「アルフレッドのやつの顔を見るのが楽しみだ」
「いや、私も侍女でいいから。こんな格好だし」
今の私が着てるのは、どこからどう見ても庶民の普段着。侍女としてもどうかってぐらいの。
「問題ない。2人で、友人であるアルフレッドの元へお忍びで遊びに行く設定だ」
「友人!?遊びに!?」
そんな無茶苦茶な。