占いお宿II 新たな契りを結ぶ時
「私は以前、ライラに占ってもらったぞ」
「なんだって!?」
ああ、そうだった。アルフレッドがここへ初めて来た時、将来自分の横にいる女性を占ってあげたんだわ。
「ま、まさか、ライラじゃないよな?ライラは俺の番だからな!!」
「ルーカス、落ち着いて」
興奮するルーカス宥めつつ、さりげなく2人の距離をあけさせる。
「将来、私の隣にいる女性は、波打つブロンドの、長い髪の女性だそうだ。残念ながら、顔まではわからなかったが」
「ブ、ブロンド……」
ちらりと私に目を向けるルーカス。考えていることが、手に取るようにわかる。〝波打つ〟〝ブロンド〟のところは、私と合致しているのだから。
「ラ、ライラ。髪を伸ばす予定は?」
「特に、なにも考えてないわ」
仕事をする上で邪魔になるから、切るか縛るかするつもりだ。
ここへ来てすぐバッサリと切った髪は、今は肩より少し下のあたりまで伸びている。いつもはそれを簡単に縛っている。
もう一度切ってしまいたい。けれど、切ってくれる人がいない。以前は手先が器用なウサギの獣人で、元ここの従業員だったチェリーが切ってくれた。そのチェリーも、今やお母さんだ。さすがにもう頼めない。サンミリガンかグリージアで切るしかないけれど、それもなんだか気が進まない。そうすると、必然的に髪を伸ばすことになるわけで……
「俺が腕のいい美容師を連れてきてやる」
「いいえ、遠慮しておきます」
「なんだって!?」
ああ、そうだった。アルフレッドがここへ初めて来た時、将来自分の横にいる女性を占ってあげたんだわ。
「ま、まさか、ライラじゃないよな?ライラは俺の番だからな!!」
「ルーカス、落ち着いて」
興奮するルーカス宥めつつ、さりげなく2人の距離をあけさせる。
「将来、私の隣にいる女性は、波打つブロンドの、長い髪の女性だそうだ。残念ながら、顔まではわからなかったが」
「ブ、ブロンド……」
ちらりと私に目を向けるルーカス。考えていることが、手に取るようにわかる。〝波打つ〟〝ブロンド〟のところは、私と合致しているのだから。
「ラ、ライラ。髪を伸ばす予定は?」
「特に、なにも考えてないわ」
仕事をする上で邪魔になるから、切るか縛るかするつもりだ。
ここへ来てすぐバッサリと切った髪は、今は肩より少し下のあたりまで伸びている。いつもはそれを簡単に縛っている。
もう一度切ってしまいたい。けれど、切ってくれる人がいない。以前は手先が器用なウサギの獣人で、元ここの従業員だったチェリーが切ってくれた。そのチェリーも、今やお母さんだ。さすがにもう頼めない。サンミリガンかグリージアで切るしかないけれど、それもなんだか気が進まない。そうすると、必然的に髪を伸ばすことになるわけで……
「俺が腕のいい美容師を連れてきてやる」
「いいえ、遠慮しておきます」