占いお宿II 新たな契りを結ぶ時
* * *
「陛下、報告します。第一王女の誕生です」
場面はどこかのお城だろうか。王妃の出産を受けて、王に知らされるところからはじまった。
「なに、そうか!!」
途端に嬉しそうな表情を見せた王様。その横に立つ少年は、先に産まれた王子だろう。
「父上、母上や妹に会いに行きましょう」
「待ちなさい。まだ混乱しているだろう。声がかかるまで、会いに行くことはできないんだよ」
その様子から、この国王一家ぎとても仲が良いということが伺える。
場面は変わって、王女との初対面の場のようだ。
「父上、可愛いですね」
乳母からおくるみに包まれた妹を見せてもらい、満面の笑みを浮かべる王子に対して、父親である国王は、どこか手放しでは喜べないでいるようだ。
「あ、ああ。そうだな」
なんとなく強ばった表情で王女を見つめているのは、どうしてだろうか?乳母に手を添えられながら妹を抱く王子は、まるで宝物を見つめているような顔をしている。そのままそっと父親に妹を託すところまではよかった。娘をその手に抱いた国王は、どこか目を背けるようにして、ほんの数秒のうちに赤ん坊を乳母の元へもどしてしまった。
「陛下、報告します。第一王女の誕生です」
場面はどこかのお城だろうか。王妃の出産を受けて、王に知らされるところからはじまった。
「なに、そうか!!」
途端に嬉しそうな表情を見せた王様。その横に立つ少年は、先に産まれた王子だろう。
「父上、母上や妹に会いに行きましょう」
「待ちなさい。まだ混乱しているだろう。声がかかるまで、会いに行くことはできないんだよ」
その様子から、この国王一家ぎとても仲が良いということが伺える。
場面は変わって、王女との初対面の場のようだ。
「父上、可愛いですね」
乳母からおくるみに包まれた妹を見せてもらい、満面の笑みを浮かべる王子に対して、父親である国王は、どこか手放しでは喜べないでいるようだ。
「あ、ああ。そうだな」
なんとなく強ばった表情で王女を見つめているのは、どうしてだろうか?乳母に手を添えられながら妹を抱く王子は、まるで宝物を見つめているような顔をしている。そのままそっと父親に妹を託すところまではよかった。娘をその手に抱いた国王は、どこか目を背けるようにして、ほんの数秒のうちに赤ん坊を乳母の元へもどしてしまった。