大好きなキミを、守りたいから。
すると男の人は私に唇を近づけて______



チュッと、効果音が着く勢いでキスをした



けど、それは一瞬で次第に激しくなっていくキス



そのキスは絶望感にまみれたキスで、もちろん良い気なんかしない…


精神的に…生理的に涙が出てきた頃だった


男の人がキスをやめて、次の段階に行こうとした時






「叶美…!!!!!」






今度は、桧山の声でもない、私の名前を呼ぶ人は…



「……流星…」



目に涙を溜めながら振り返ると、流星が走ってきてくれたのか息をはぁはぁ言わせて思いっきりドアを開けて立っていた


「お前、今叶美に何した」


流星は男の人にそう聞くも、知らん振りしてる


流星は何聞いてもダメだと思ったのか


「何されたんだ…?」


私に合わせて座り、優しく聞いてくる


すると、男の人がいきなり立って


「こ、こいつが悪いんだ!!!こいつが、俺の母親を殺したから」


「殺した…?」


「母親は、こいつのマネージャーだったんだよ。それで、こいつをお迎えしてる時に事故にあって死んだんだ!」


「何言ってんだよ……殺したのは叶美じゃないだろ!?!?」


「また、お前まで叶美、叶美って……もう俺はこいつの正体知ってんだぞ!!」


この男の人…勘違いしてる


そう、私は直感で思った


だって、私の本当の名前が‘’川野叶美”で、芸名が‘’神宮萌香”だもの


その事を早く知らせた方がいいと思い私は


「あの、川野叶美が本当の名前で、本名です……」


すると、男の人は唖然と私の顔を見た


「…神宮萌香が本名じゃないのか…?」


「違います…川野叶美が本名です」


「ふん!じゃーお前、色んな人騙してるってことになるな!」


「おい、黙って聞いてりゃ…騙してるって言い方はないだろ」


私と男の人で話をしてると、痺れを切らしたのか流星が間に入ってきた


けど、私はそれを阻止すると流星は心配そうに、渋々といった感じでそっと離れる


「確かに、騙してるって思われるのも当たり前かもしれません…けど、私が人気者のせいで、私の大切な周りの人を気づつけたくないんです…!女優っていう肩書きだけで、色んなトラブルに今まで巻き込まれて……幼なじみでもある桧山でさえももう色んなこと巻き込んじゃってるし…だから、私は普段では女優ってことを隠して、芸名を作って活動してるんです…!」


そこまで言い切ると、男の人は力が無くなったかのようにふっと方を落とした



「なんだ……やっぱり母親に聞いてた通りだったんだな」



どういうこと…?
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