大好きなキミを、守りたいから。



リビングに着くとテーブルの上にはなんとも美味しそうなトースターとスクランブルエッグが並べてあった


「さっさと食べちゃいなさい。じゃないと式まで間に合わないでしょ?」

「分かってる!!」

「お母さんたちも後で行くからね」

「はーい」


その声を聞きながらトースターをかじる


「じゃ、行ってきま〜す!」

「行ってらっしゃい」


家を飛び出すと玄関の前にはあいつ……

幼なじみの桧山叶翔が待っていた


「遅いな」

「うるさい。女子の朝は時間かかるの!」

「はいはい…てか、お前女子だったのか」

「はあ??」


女子だったのかって……


「どっからどー見ても女子でしょ!」


それとも何?私が今日張り切って少しオシャレにしたの気づいてないの?

ほんっと男子ってサイテーよね!

子供の頃は純粋でちょー可愛い男の子だったのに

桧山はいつからこんなに生意気なやつになったんだろう

てか、高校まで桧山と同じになるなんて思ってもなかったし…


「いや、女子には見えないね」

「じゃー女子じゃないなら私はなんなのよ!」

「ん〜……男子?」

「…は?」


ほんとにバカよねーどこをどう見たら男子に見えるの


「まあ、俺の大切な1人の男仲間としてよろしくな!」

「……はあ!?!?」


なにそれ!?


「ぜーったいヤダ。そもそも、私男子じゃないし」

「あれ?そーだっけ?」


はぁ……もー良いや。桧山置いて先行こ


そう思い私は何を言ってるのか分からない桧山を無視して高校に早足で向かう

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