丸重城の人々~後編~
尚生「は?やだよ!何言ってんの?オーナー」
信貴「どうしたの?オーナーが、他人の物を欲しがるなんて……」

玄「姫」
柚希「ん?」
玄「なんで、尚生なんかにこんなブランド物をプレゼントするの?」
柚希「え?やっぱり、No.1ホストさんだからそれなりの物じゃないと嫌かなって!」
玄「だからって……」
大翔「玄」
玄「何!?」
大翔「俺と中也も散々叱っといたから」
中也「柚希がこんな奴の為に、プレゼントを送ること自体あり得ねぇから!」
玄「だよね?
てか、プレゼントなんか用意しなくていいんだよ?」
柚希「え?でも、お誕生日だし!」
大翔「いつの間にか、響子と買いに行ってたんだよ!」
中也「じゃなかったら、俺が阻止してたのに!」

尚生「あの、柚希ちゃんごめんね。
俺のせいで、こんな責められて……」
柚希「いえ。大丈夫ですよ。私が送りたかったから」
微笑む柚希。

信貴「ヤバい…ほんと、可愛すぎる……」
柚希「ひやぁ!あ、あの……」
急に信貴に頬を触られ、変な声が出る柚希。

大中兄弟・玄「━━━━━!!!?」
柚希「━━━━━!!!」
信貴「………ってぇ…!!」
でもすかさず大翔に抱き寄せられ、中也が信貴の手を握りつぶした。
玄「信貴…言ったはずだよ?
姫には、一切、触るなって!!」
そして黒い雰囲気に包まれた玄に、耳打ちされたのだった。

信貴「す、すみません!」

玄「姫!大丈夫!?怖かったよね…?
ごめんね。話すだけにしろって、何度も念押ししてたんだけど……」
柚希「大丈夫。玄さんの従業員さんだから、信頼してるし!」
玄「よかった!」
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