丸重城の人々~後編~
響子「ん?私の親友!」
柚希「大瀬 柚希…です…」
柚希は目を合わせられず、少しうつむきがちに挨拶した。

尚生「初めまして!柚希ちゃん!尚生です!
もしかして、オーナーの言ってた姫?」
響子「そう。ちょっと、人見知りでね!
悪く思わないでね!」
尚生「可愛いね~
ちょっとお茶でもしてかない?」
響子「んー、やめとく!
柚希には、ハードル高すぎるし!ごめんね!」

柚希「いや、響ちゃんがいるならいいよ!」
響子「は?何言ってんの!?尚生の仲間ってことは、男しかいないのよ!」
柚希「私、頑張りたい!みんなの為に、病気克服」
響子「柚希…
はぁーわかった!尚生、30分だけお邪魔するわ!」
尚生「了解~!どうぞ!」

柚希は響子の服をギュッと握りしめ、中に入ったのだった。

ホスト達「あー響子ママだぁ」
柚希「………」
信貴「ママ、この子誰?可愛い~」
柚希「あ…あ…」
更に響子にしがみついた。
尚生「信貴、やめろ!
怖がってるだろ!」
尚生が信貴を止めようとする。

信貴「えーいいじゃん!ね~!」
響子「いい加減にして……」
信貴「あ…ママ…?」
響子のただならぬ雰囲気に、信貴が後ろに退いた。

響子「言っとく!柚希に手を出したらアンタ等死ぬわよ!」
ホスト達「は?」
響子「ちなみに玄も柚希に惚れてるし!」
信貴「じゃあ、この子オーナーの姫?」
尚生「そうだよ、だからやめとけ!
オーナー怒らすとヤバいぞ!」

そしてソファに座る、一行。
柚希は響子にべったりくっついている。
少し離れて、尚生達がいる。

柚希「私、どうしても普通に話せなくて……
雰囲気悪くして、すみません……」
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