丸重城の人々~後編~
男2「いや、悪かった!
俺が謝るから、退いてくれ!
その子にも謝るから!」

柚希「ほら!そう言ってるんだから、いいでしょ?
みんな帰ろ?」
中也「ソイツが謝れよ!」
流風「そうだよ!姫を傷つけたのは、ソイツなんだから!」
男2「あぁ。ほら!謝れ!女の子に」

男1「はぁぁ?なんで!?」
男2「お前…!!もう、やめろ!なんかコイツ等ヤバそうだぞ!」

玄「もう一度だけ、チャンスあげるよ?
謝って!姫に」

男1「うっせーよ!」
泰成「あ、そう…」
流風「じゃあ、もう…いいよな?」

ガッ!!!
流風が一瞬で男に殴りかかった。

柚希「━━━━━!!!」
流風「ほら、頭上げろよ!」
間髪入れずに、何度も流風が男に殴りつける。
柚希「やめて……」
流風「まだまだ、終わらないよ!」
柚希「流風くん!やめて!!!」

流風「姫…?
━━━━━━━━━!!」
ザッ━━━━━━!!!!!
柚希の叫びに、一瞬気のゆるんだ隙に殴られた流風。
柚希「━━━━━━!!!
流風くん!!?」

大翔達「流風!!?」

流風「イテテ…大丈夫!」
柚希は咄嗟に流風の元に駆けつけた。
大翔「柚!!?行くな!危ねぇ!!」

柚希「流風くん!大丈夫!?」
流風「姫、ダメだよ!大翔のとこに行ってて!危ないから!」
流風は柚希が安心するように、できる限り穏やかに話す。
柚希「私が声かけたから…ごめんなさい!!」
流風「違うよ!大丈夫だから、早く大翔のとこに!」

柚希「お願いします!!
もう…やめてください!こんなことしても、みんな傷つくだけです!」
柚希はガクガク身体が震えていた。
それでも必死に男に叫んでいた。

男1「あ?うっせーよ!」
男が手を振りかざした。
柚希「━━━━━━!!!!」
柚希はギュッと目を強く瞑った。

パシッ━━━━━━!!!!
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