丸重城の人々~後編~
徳力「初めまして!大瀬 柚希ちゃん。
俺は組長の徳力。
大丈夫だよ。君の旦那はすぐ来るよ」
柚希「え?」
徳力「でもその前に、君のこと知りたいなぁ」
柚希「え?」

徳力「大瀬 大翔。
◯◯カフェチェーンのオーナー。
たった一人で立ち上げて一年足らずで軌道に乗せ、しかも約三年でチェーン店まで作りあげた、天才。
学生時代は最強で最大の力を誇った暴走族・毒蜘蛛の総長。
そーとーな有名人だったみたいだね。
一度手を出したら、半殺しになるまで止まらない。
しかも、負け知らずらしい。
そんな男の嫁さんだよ。
知りたいと思うの当たり前だよね!」
柚希「………」
徳力「やっぱ美人だ……
さすが大翔の嫁さんなだけあるな。
ガクガク震えてる小動物みたいな可愛さ、それでいて軽蔑したような目も、綺麗でゾクゾクする…
小岩井の女もかなりの美人だが、また君は違うな」
柚希「将大さん?」
徳力「あ、雰囲気が柔らかくなった!
信用してるんだぁ?アイツのこと…!」
柚希「将大さんは私のお兄さんみたいな人です」

徳力「アイツもかなりの極悪人だよ?
俺と変わらない」
柚希「それは……」
徳力「かなり冷酷な奴だしなぁ!
借金抱えた女を売り飛ばしたり、男には裏の仕事タダ働きさせたりするような奴だよ」

柚希「もう!止めて下さい!!」

徳力「フフ…ねぇ、大翔達が来るまで俺の相手して?」
柚希「え?」
徳力「こっち来て?」
隣の部屋に誘導する、徳力。

そこには、大きなベットが一つ真ん中に置かれていた。
徳力「丸重城の人達の為に、君が俺の相手するんだよ。できるよね?」

凛音「え……」
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