丸重城の人々~後編~
篤子「柚希!見ちゃダメ!!」
篤子が柚希を抱き締め、響子の姿を見せないように塞ぐ。

柚希「でも!響ちゃんを止めないと!
あの人を殺しちゃう!!お兄さんみたいに!」
文乃「柚姫、でも…あーなったら、止められないの……」
恵麻「柚姫、すんません!私を庇ったばっかりに……」
柚希「でも、どうにかしないと……!
とにかく、大翔を呼ぶ!」
柚希は震える手で、大翔に電話をした。

大翔『柚?どうした?俺の声聞きたくなった?』
柚希「大翔!!助けて!!響ちゃんを止めて!!」
大翔『は?柚!?』
柚希は事情を簡単に大翔に説明する。

大翔『わかった!今中也達といるから、五人でいく!すぐ行くから、待ってろ!!
大丈夫だからな!』

数分後、大翔達が現れた。
大翔「柚!!」
柚希「大翔!!早く!響ちゃんを!!このままじゃ、殺しちゃう!」
大翔「てか、怪我してんじゃん!!?」
中也「柚希!!?大丈夫!?早く病院に……」
玄「アイツが姫を……!?」
泰成「それで、響子がキレたんだな!」
流風「許せないね!」

柚希「私のことはいいから、響ちゃんを止めて!!!」
大翔「てか、ほっといてよくね?」
中也「だな!柚希を傷つけたし!」
玄「てか、久しぶりだね!響鬼」
泰成「相変わらず、こえー」
流風「響子は唯一、俺達と互角の強さがあるんもんなぁ」
柚希「どうして?」
大翔「柚を傷つけたから」
中也「そんな人間は、地獄に落ちるべきだ」
玄「姫の綺麗な手を傷つけるなんて、あり得ない!」
泰成「だいたい、女相手に刃物って!最低だな」
流風「姫、手当てしよう!」

柚希「だったら、私が止めに行く」
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