丸重城の人々～後編～

広子｢みんな、どう？｣
英里が帰った後のリビング。

響子｢話した感じでは、大丈夫だと思うわよ｣
玄｢そうだね｣
中也｢恋愛はこりごりってのが、ちょっと気になるけど…いいんじゃね？
つか、一回話しただけじゃわかんねぇよ…！｣
大翔｢将大が調べてから判断する。
とにかく、慎重にいきたい。
もう俺は…あんな地獄、二度とごめんだ！｣

将大｢そうだな。明日までには調べがつくはずだから。それからだな！｣
柚希｢あの…｣
大翔｢ん？柚、どうした？｣
柚希｢私は大丈夫だよ。竹林さん困ってたみたいだし……広子さん、早く返事してあげた方がいいんじゃないかな？｣

大翔｢ダメだ！｣
中也｢そうだよ！｣
玄｢姫、忘れたの？この前一歩間違えたら、死んでたんだよ！｣
響子｢そうよ！慎重にしなきゃ！｣
将大｢みんな、柚希ちゃんのこと心配なんだよ。
この前、柚希ちゃんが事故にあったって聞いて、ここにいるみんな、生きた心地しなかったんだから！｣

柚希｢うん…｣

次の日、シンからの連絡で特に問題ないと連絡があり、英里は入居が決まった。

英里｢改めて、よろしくお願いします！｣
広子｢こちらこそ、簡単に紹介するわね！
みんな、自己紹介して！｣

大翔｢俺は大翔。で、俺にしがみついてるのが嫁さんの柚希。この前言ったように病気でうちとけるのに時間がかかるから、気遣ってやってほしい｣
柚希｢柚希です。よろしくお願いします｣
中也｢俺は大翔の弟の中也。
仕事してないから、日中はだいたい家にいる｣

響子｢私は響子。◯◯ってクラブのママをしてるの｣
英里｢え？｣
響子｢え？何？｣
英里｢いえ…知り合いが、よく通ってたから｣
響子｢へぇー、誰？｣
英里｢糸口って男性です｣

響子｢あー、リンにかなりハマってたわね！
急に来なくなったけど……｣