丸重城の人々~後編~
英里「そうなんだ」
響子「ん?」
英里「いえ…」

玄「俺は玄。俺もホストクラブ経営してるよ。
よろしくね!」
将大「俺は響子の恋人の将大。
褒められたもんじゃない方の、不動産会社経営してるよ」
響子「まぁ、要はヤクザよ」
将大「だから!もっとオブラートに包んでよ!響子。
もう既に、怖がってるだろ?」
響子「隠したって、すぐバレるじゃん!」
将大「…ったく…で!君のこと、ちょっと調べたんだけど元彼、ヒモだったみたいだね…
ソイツがここに来るとこないと思うけど、もしここに来て揉めるようなことがあったら……」

英里「大丈夫です!誰にも告げずに来たので、知られることはないかと……」
中也「それで恋愛はこりごりなの?」
英里「あ、はい」
玄「まぁ、ここに来ても簡単には入れないでしょ?」
大翔「まぁ確かにな!」
柚希「どうして?」
大翔「だって、将大の部下が見回りしてるだろ?」
響子「政喜も、頻繁にここに来るって言ってたわよ!」

将大「それに何より、俺達がいるしな!」

柚希「フフ…心強いね!」

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英里「将大さんのおっしゃていた言葉の意味は何でしょう?俺達がいるって」
大翔と将大が仕事に出ていき、響子と玄は寝る為に部屋へ。
中也も部屋へ行き、柚希は掃除をしている。
英里は今日は部屋の片付けの為、休みをとっている。

英里「あと、柚希さんの病気のことも知っておきたいです」
広子「大翔、中也、玄は、元・暴走族なの。
将大くんはヤクザ若頭、響子ちゃんも元・レディースの総長。これだけ言えばわかるでしょ?」
英里「そ、そうなんですね。凄い方達なんですね…」

広子「あと、柚希ちゃんだけど……
対人恐怖症でね。なかなか人と話すのが難しいの」
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