丸重城の人々~後編~
家の見回りは、シンを入れて数人だと思っていた柚希。
でもザッと見ても、十数人はいる。
しかも、かなりの強面。
柚希は怯え、大翔にしがみついた。

大翔「柚?大丈夫?」
中也「震えてんじゃん!」
玄「将大!部下、どっかやってよ!姫が怯えてるよ!」
将大「そうだな!
おい!お前等、ここはいいから退け!!」

柚希「あ!いいんです!!」

将大「え?柚希ちゃん?」
柚希「大丈夫です!将大さんのお仲間さんだもん!慣れないと!」
大翔「ダメ!かなり震えてる。
これじゃ…病気が悪化するだけだ!」
中也「そうだよ、柚希。ゆっくり慣れないと!
まずは、女からだよ!まずは英里と話せよ!」
玄「姫、焦らないで?ゆっくりでいいんだから!」
将大「そうだよ!
早くお前等!!」
部下達「はい!失礼しました!」

英里「柚希さん、こっちで話しませんか?」
柚希「あ、はい!」
大翔「行っておいで」
柚希「うん!」

柚希が響子や広子、英里の方に駆けていった。

宗一郎「やっぱ、可愛いなぁ!」
大翔「キモいぞ、じじぃ!」
中也「キモい!」
玄「おっさんって、絶対裏の顔あるよね?」
将大「当たり前だろ?こんなんで、あんな大きな家具チェーンなんて背負えねぇだろ?」

宗一郎「まぁね!
でも、大丈夫だよ!ここの人達の前では……そうだなぁ、特に柚ちゃんの前では出さないよ!嫌われたくないし!可愛い娘だからね!」
大翔「なんで、突然帰ってきた?」
中也「なんかあんだろ?アンタが、何もなしに帰ってくるわけがない!」

宗一郎「竜之介に呼ばれた。かなりヤバいみたいだ。
しかも、柚ちゃんを狙ってる」
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