丸重城の人々～後編～

赤井｢は？できんのか？お前のようなおっさんに｣
宗一郎｢できる｣
赤井｢━━━━━！！！！！｣

その時の赤井を見据える宗一郎の目は、闇の中を物語っていた。

宗一郎｢お前の組がここまでデカいのは残忍っての以前に“金”の力だろ？そんなの俺ならどうにでもできる。
いいか！よく聞け！
この“俺なら”裏の力など使わずに、正規のやり方でお前の組を潰せるんだぞ。
俺はお前と違って、社会的信用があるからな！
こんだけ大きな組だ。沢山の組員を抱えてるだろ？
ソイツ等を路頭に迷わすのか？
俺は優しいから“何もしないでいてやる”っつてんだ！
おとなしく、言うことを聞け！｣

赤井｢う、うるせー！やれるもんなら、やってみろ！｣

宗一郎｢あぁ…そうか……
残念だ………
みんな、帰ろ？
もう…この組ともおさらばだ｣
ドアに向かう、宗一郎。

宗一郎｢あ、そうだ！｣
赤井｢あ？｣
宗一郎｢俺に許しを乞うのは、無理だからね！
俺に許しを乞えるのは“家族”だけだよ！
………………あ、もしもし？後は頼むよ！
よろしくね！｣
宗一郎の電話の一声で、一斉に警察がはいってきた。

警察｢大瀬さん！情報提供ありがとうございます！｣
宗一郎｢ううん。叩けばもっと、出てくるよ！
ごめんね、短時間だったから情報が少なくて……｣
警察｢いえ！後は、我々が！｣
宗一郎｢頼むね！もう二度と、僕達の前に現さないように｣

警察｢もちろんですよ！｣