丸重城の人々~後編~
大翔「柚!!」
中也「柚希!!」
玄・将大「姫(柚希ちゃん)!!」
宗一郎「柚ちゃん、大丈夫?」
大翔達が、部屋に入ってくる。

大翔「どう…した?」
中也「響子?」
響子の涙と室内のただならぬ雰囲気に、大翔達は驚愕している。
将大「響子?どうした?」
玄「なんかあったの?」
宗一郎「広ちゃん?」

響子「柚希、いいわよ!殺りなさいよ!」
柚希「………」
響子「私が瞬きせずに、見ててあげるから!
柚希にできるなら!」
柚希「響ちゃん…」
響子「一緒に色んなこと乗り越えていこうって言った大や、どんなことがあっても傍にいたいって言った中。
克服の手伝いをするって言った、ここにいるみんなの前でできるなら殺りな!!」

大翔「柚?おいで?ギュッてするから!」
柚希「大翔…
響ちゃん、ごめんなさい…できない!
みんなの前で死ぬなんて……」

響子「もう二度と、死ぬなんて言わないで!!
柚希が死んだら、ここにいるみんなが地獄を味わうのよ!忘れないで!!」

柚希「うん…ごめんなさい!」

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そして今は、リビングに集まっている。

宗一郎「柚ちゃん」
柚希「はい」
宗一郎「一度、病気克服ってことを忘れようか?」
柚希「え?」
宗一郎「まず大事なのは、柚ちゃんの心が穏やかでいることだよ。焦ってもいい結果にならないよ」
柚希「そうですよね」
宗一郎「柚ちゃんは、ちょっと酷い人見知りの性格なんだよ。ただそうゆう性格なだけ!」
柚希「性格…」
宗一郎「そうだよ!
そう考えると、楽じゃない?」
柚希「はい。そうですね!
さすがだな!宗ちゃん。
ありがとうございます!」

広子「やっぱ、私の宗ちゃんね!」
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