丸重城の人々~後編~
ちょうどその時、タイミング悪く俊哉から電話が入ってきた。

柚希「あ……」
響子「柚希?」
大翔「誰だ?俊くん?」
大翔がスマホ画面を覗く。

英里「タイミング、悪い……」
柚希「と、とりあえず出て、断るね!」
柚希が席を外し、窓側に向かう。

柚希「もしもし?」
俊哉『柚希?昨日振り!
さっそくだけど…………』
柚希「あの!」
俊哉『ん?』
柚希「また、後日かけ直していいかな?」
俊哉『うん、取り込み中?』
柚希「うん、物凄く取り込み中なのだよ!」
俊哉『変な日本語(笑)
わかった!ただ、同窓会しよって言いたかったんだ!七美先生も来るよ!』
柚希「え!?先生も?」
俊哉『うん!会いたいだろ?』

柚希「会いたい!!いつ会える?」

大翔「今、会いたいっつったよな?柚」
中也「確実に!」
玄「何、あの、彼氏に言うみたいな言葉!」
泰成「ねぇ、響子。
俊くんとやらは、姫の何?」
流風「まぁ、普通に考えたら元彼だよね」
将大「友達って感じじゃないよな?」
宗一郎「柚ちゃんの元彼……」

響子「俊に会いたいって言うのは、ないと思うわよ!」
英里「ですよね。大翔さんのことかなり気にしてたし」
広子「でもあのイケメン、柚希ちゃんを諦めてないわよ!絶対!要注意ね!」

大翔「だからぁ!!
何者なんだよ!!?」

響子「高校の時の元彼!」
中也「まぁ、そんな感じだな!」
玄「姫、その元彼に会いたいって言ってるの?」
泰成「いいなぁ、姫に会いたいなんて言われたら飛んでいくなぁ」
流風「俺も、何を置いても会いに行く!そして、放さない!」

柚希「うん!響ちゃんにも言っておくね!楽しみ~!」
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