丸重城の人々～後編～

七美の通る声が、外に響いた。

響子｢アンタ等、バカ！！？
柚希を見てみなよ！｣
柚希は響子の背中に隠れて震えていた。

篤子｢柚希のこと大切にしたいならやめなよ！｣
文乃｢最低な奴等ね！｣
恵麻｢柚姫が可哀想です！｣
芽衣｢柚希ちゃん、大丈夫…！？｣
一華｢はぁー、ほんと呆れる……｣

七美｢お前等！女を守る為なら、いくらでも戦え！
でもこれは、花井を傷つける行為だ！｣

大翔｢柚、ごめん！｣
中也｢柚希、わりぃ…｣
玄｢姫…ごめんね…｣
他のみんなも、柚希に謝るのだった。

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せっかくなので、みんなで飲み直すことになり移動しようとする。
七美｢花井、ちょっと…いい？｣
柚希｢え？はい｣
七美｢大翔と言ったな！｣
大翔｢あ？｣
七美｢花井を、ちょっと借りる！
川中！コイツ等をちょっと頼む！｣
響子｢了解！｣
七美が柚希を連れ、輪から外れた。


七美｢花井、鈴田先生のことだが……｣
柚希｢え！？｣
七美｢川中に聞いた。
対人恐怖症を患ってるって｣
柚希｢はい｣
七美｢鈴田先生が原因か？｣
柚希｢それは…わかりません｣
七美｢そうか。お前は憧れてたからな…あの裏切りはかなりの心の傷だろ？｣
柚希｢あの、その話……誰にも言わないでください！｣
七美｢まだ、誰にも言ってないのか？｣
柚希｢はい｣
七美｢川中や旦那は？｣
柚希｢益々、言えません！そんなこと言ったら、きっと………｣
七美｢殺しに行くかもな……奴等なら…
私でさえも、殺ろうと何度思ったか……！！｣

柚希｢だから、言わないでくだ━━━━━
嘘………｣
七美｢花井？どうし━━━━なんで……！？｣

噂をすれば何とやらと言うが………
柚希の視線の先に、鈴田がいた。