世にも歪な恋物語


「俺も付き合ってやるよ」


 頼んでないのに、タクミまで来た。


 学校帰りにどこかに寄るのは禁止だが、そんなことは気にせず4人で商店街まで歩いてくる。


「ここに来たら、けっこうなんでも揃うよ。ステショも雑貨も」

「へえ」

「あと。カラオケもゲーセンもあって。向こうにボウリング場もあるし!」


 リオがニシサカと仲良さげだ。

 もう2人でデートしててくれないかな、あたしは帰るから。


 ていうか、王子はこんなとこで買い物とかしなくないか。


 運転手がいるなら、うちに帰れば、使用人がいてさ。

 いつだって、なんでも必要なものを揃えてくれそうじゃん。


 買い物カゴ持ってスーパーとか入んない人種だよ、きっと。


 あれだ、買い物は、するとしたらカード。


 コンビニすら利用するか危うい。


 カラオケもゲーセンもボウリングも行くだろうか。

 ……似合わないにも程がある。


 既に商店街を歩いてるニシサカが異世界から転生してきた男みたいになってる件。


 二次元か?

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