再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~
意識を取り戻した麻衣に待っていたのは、検査とリハビリの過酷な入院生活だった。
産婦人科の医師の助言もうけて、あまり全身に負荷のかかるようなリハビリはしないものの、意識を失っていた時間の長い麻衣は全身の筋力が落ちていた。

理学療法と作業療法を受けながら、麻衣は体力の回復をめざし、退院に向けてリハビリに励む。

麻衣から強く言われた理久は、日中は麻衣の母に付き添いをお願いし、夜になると付き添いを代わった。

まだ事務所を独立して立ち上げたばかりの理久。
だからこそ時間に融通は聞くものの、まだまだやらないとならない手続きも残っていて、麻衣の病室に仕事を持ち込まないようにと、日中に仕事を詰め込んでいた。

一方の麻衣も、稜真の協力もあり、引き受けていた仕事をリモートでできるようになり、予定していた仕事をほかのヘアメイクアーティストに引き継ぐ作業もできた。
< 193 / 275 >

この作品をシェア

pagetop