再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~
「・・・理久・・・?」
まだ病室の中がくらい時間の物音に麻衣が目を覚ます。
自力でも体を起こせるようになった麻衣が、物音の方を見ようと、体を越そうとするとすぐに誰かが近づいてくる。
まだ完全には目覚めていない麻衣。
でも、その足音だけで理久だとわかる。

「起こしちゃったな」
「もう、いくの?」
「あぁ。さすがに今の時間だとマスコミも少ない。明るくなると増えると思うから。」
「・・・」
少し寂しくなりながら、麻衣は無意識に理久の腕をつかむ。

「なんだよ、行けなくなるだろ?」
笑いながら麻衣の髪を撫でる理久。

「今日の午後の会見、みてほしい。」
「うん」
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