再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~
まだネットの記事を見ていない麻衣。
「これからいろいろ、本当のことじゃないことで、麻衣が言われるかもしれない。」
「大丈夫」
「俺、守るから。本当のことをわかってもらえるように、ちゃんと話するから。」
「うん」
「愛してる」
「私も」
理久は麻衣に口づける。
麻衣も、理久の背中に手をまわしながらそのキスにこたえる。

「愛してる」
2人、気持ちを確認し合ってから、見つめ合い、数日会えない寂しさを紛らわせるように微笑みあう。

そして、「行ってきます」と理久は病室を出た。

誰もいなくなった病室。
久しぶりの一人が慣れない。
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