再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~
麻衣は急に怖くなってパソコンを閉じる。

ベッドの上に座り、体を小さく丸める。

うまく・・・息ができないほどに衝撃を受けた麻衣は、自分の体を抱きしめるようにして、ギュッと目を閉じる。

忘れよう。
理久の笑顔だけを思い出そう。

そう思っても浮かんでしまう。

結局・・・自分の存在が理久の邪魔になってしまう。
一緒にいると決めたのに・・・。

揺らぎそうになる心をとめようと、必死に唇をかみしめながら震える体を抱きしめ続けた。
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