再会は涙色 　～元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語～
稜真は変装できるグッズをたくさん持って病室に来た。
麻衣は稜真が持ってきた服に着替えて、車いすに乗り込む。
マスコミに出回っている麻衣の写真よりもかなり高齢の女性に見える服装を用意した稜真。ウィッグも用意していて、麻衣は自分で自分の髪にセットした。

まだ完全ではない麻衣の体調。
理久も慎重にマンションに向かえるように計画を立てていた。

病院の裏口には理久が用意した車いすのまま乗車できるタクシーが待っていて、すんなりと麻衣と稜真はタクシーに乗り込むことができた。
介護用のタクシーだからとマスコミも注目しなかったのだろう。

ほとんど注目されないまま、麻衣と稜真はタクシーに乗り込むことができた。

稜真の話ではマンションには麻衣をすぐに診てくれる医師と看護師も来るらしい。
そう言えば病室でも、理久がもしも病院にいることができなかったらと話してくれていたことを思い出した。

< 237 / 275 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop