再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~
「麻衣?」
名前を呼ばれて、稜真の方を見ると心配そうに稜真が麻衣を見ていた。
「腹いっぱいか?よく噛まないとつまるぞ?」
そう言って水を差しだす稜真。

「ありがとう。」
稜真はどこまでも優しい。

「稜真って優しいよね。」
「なんだよ、俺をほめても何もでないぞ?」
「黙ってればかっこいいし、スタイルもいいのに。」
「一言余計だよ。」
「なぜか彼女ができないね。」
「お前、ほめてんのか?けなしてんのか?」
稜真が麻衣の皿から残っていた焼肉を一口食べる。
「両方。」
「お前なー。肉返せ」
「ふふっ」
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