再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~
「やらせてください。よろしくお願いします。」
稜真の言葉に麻衣も頷く。

先方との打ち合わせが終わってから、麻衣と稜真は今抱えている仕事の優先順位を決めさっそく作業に取り掛かった。

「平気か?」
「ん?」
「具合、最近顔色よくないけど。」
「そうかな?」
麻衣自身も気づかないようなことに稜真は気づいてくれる時がある。
麻衣は自覚症状はなく、むしろ余計なことを考えないように仕事に打ち込んでいて、いつも以上に勢いがあるような気がしていた。
「無理はすんなよ?打ち合わせとか、俺ができることはどんどんまわせ。」
「ありがとう。」
何かとフォローしてくれる稜真。
気を利かせて麻衣の仕事を時々先回りして手伝ってくれることもある。
< 44 / 275 >

この作品をシェア

pagetop