再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~
「何食べたいかわかんないから適当に買ってきた。」
稜真はかなりたくさん食べ物を買ってきてくれていた。
机の上に広げられた食べ物はどれも麻衣が好きなものばかりだ。

他にも食べやすそうなゼリー飲料やスポーツドリンク、おかゆまである。

「これ、責任もって、持って帰れよ。」
「ありがとう」
どこまでも優しい稜真。

麻衣は稜真の気持ちにこたえようと、梅干しのおにぎりを口に運んだ。

でも、どんなに食べても味がしない。

稜真の言葉に笑顔で返しながらも麻衣の心の中は動揺していた。
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