再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~
支度を済ませて、最後にもう一度ベッドで眠っている理久をみる。

最後・・・


何度もそう言い聞かせてから麻衣は深呼吸をして理久に背を向けた。




「行くな」

後ろから聞こえる声に、全身が支配されたように立ち止まる。

「行くな。麻衣。」

もうやめてよ。
その声で私を呼ばないで。
また引き戻されそうになる。
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