甘いキミに、一生愛されたい。
「え、えっと、き、金髪の人がいたってことぐらいかな……?」

 驚きのあまり、あんまり顔を見ることができなかった。

「ごめんね……!!」

「だから悪くないって……」

 ギュッと優しく抱きしめてくれた夜毎。

「あぃがとぅ……」

「うん、いいよ」

 額にキスまでしてきた夜毎に、恥ずかしさが増した。


 後日、この学園から数名が退学してしまったらしい。

 ちょっと気になって、夜毎に退学した人が誰か聞いてみるも、答えてくれそうな様子はなさそうだった。

 多分……私に絡んできた先輩たちだと思う、退学したのっ……。

 そこまでしなくてもと思ったけれど、夜毎からの、ちょっとした愛情表現と思って、素直に受け止めることにした。

 この日は、夜毎の不器用な愛を感じた日。
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