甘いキミに、一生愛されたい。

 おうちの中に入り、凛音にソファに座ってもらう。

「冷たい麦茶でもいい〜?」

「いいよ」

 大きな冷蔵庫から、麦茶を取り出す。

 普段、私が簡単に取れるように、私が取ろうとするようなものは、夜毎ができるだけ下の方に置いてくれている。

 そして、その麦茶の隣を見てハッとした。

「ケーキがあるんだけど、食べる?」

 夜毎がまたケーキを取り寄せてくれた。

 ちょっと量が多すぎるので、凛音が食べるならお裾分けしよう。

「食べる」

「チョコレートでいい?」

「うん」

「はーい!」

 私も、チョコレートケーキにしようっと。

 ケーキをお皿に移して運び、凛音が座っているソファの前にある机に、麦茶と共に運ぶ。

「はいどーぞ!」

「ありがとう」

 ゆっくりとケーキを食べ始めた凛音。

「すごい豪邸に住んでるんだね」

「う、うんっ……!よ、夜毎の財閥の所有するっ……」

「そっかぁ。久遠財閥には敵わないけど、俺も結構金持ちだと思うよ?」

「ふふっ、そうだね」

 あず、じゃなくて凛音の家の財閥さんもすごいもんね〜。

「……出かける日、って、明日だよね?」

「あっ!そういえばっ!」

 明日は土曜日だ。

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