甘いキミに、一生愛されたい。
 その瞬間、思い切り起き上がってドアに向かう。

「奈結!!」

「夜毎っ……!!」

「ちょっとあんた邪魔よ!!おどき!」

「あんたこそ邪魔なのよ!」

「奈結、下がってろ」

「へっ!?う、うんっ……」

 その返事が返ってきてすぐに、鍵を開けてドアを蹴る。

ドン!!

「「きゃぁ!!」」

 女2人は尻餅をつき、奈結は可愛くちょこんと立っている。

「どうしたの?」

「あ、あのっ……この2人はっ……!」

「いいの、部屋ん中入って」

「あ、ありがとうっ……!」

 そう言って奈結を部屋の中に招き入れる。

 奈結にソファに座るように命じると、ソファにちょこんと座った奈結。

「どうしてきてくれたの?」

「うーん……湊人が、ちょっと怒って暴れちゃって、お母さんとお父さんが一回家出ろーって」

「そ、そうか……」

 あの、湊人が……。

コンコンッ

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