初カレはヤンデレすぎる束縛彼氏
長いようで短い春休みが終わって新学期。
新しい制服に着替えて、家を出たら必ずするルーティン。

「おはよ」

家の前で待っている幼馴染に挨拶をすること。

「おはよ」

相変わらず、きれいな顔してんなぁ〜と感心する。美人は3日で飽きると言うけど、いつ見ても幼馴染のイケメンオーラに圧倒されてしまう。

「はぁ、緊張する〜」

「何で?」

「だって、今日入学式だよ。ちゃんと友達できるかな」

「大丈夫だよ。みちるなら」

ふっと優しく笑う。
きっと、普通の女の子ならこういうところにときめくんだろうな。
幼馴染だから、近過ぎるからこそわからないことも沢山ある。


「そうだね。蓮もいっぱいできるといいね」

「俺は、みちるがいれば他に何もいらない」

「へ!?」

小学校の時から、蓮は特定の友達を作ろうとはしなかった。
いくらでもそのチャンスはあったのに、私といることだけにこだわった。
他の友達と遊びに行く、と言うと不機嫌になったり口を聞かなくなることもあった。
それが何故なのか、つい最近知ってしまったわけだけど…。

「みちる、顔真っ赤だよ?」

「うるさい!」

やっぱり直ぐには慣れません…。
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