初カレはヤンデレすぎる束縛彼氏
学校に着いて、掲示板に張り出されたクラス表で自分の名前を確認する。

「あ」

私は1組で、蓮は3組だった。
小学校も中学校もクラス替えがなかったから
別々になったのはこれが初めてだった。

「離れちゃったね…」

しゅん、と肩を落とすと蓮が頭をポンポンと慰めるように撫でる。

「休み時間、会いに行くから」

両手で顔を挟んで目を合わせて至近距離で蓮がニコッと笑う。
私が落ち込んでいるときにいつもやる仕草だった。
それにホッとする自分がいる。

「はっ!」

しかし周りがザワザワしだして、注目を浴びていることに気づく。
そうだ、ここは学校。
公衆の面前で子どもみたいに頭ポンポンされる高校生とか、恥ずかしすぎる!

「も、もう大丈夫だから!」

ベリっと蓮の手を剥がし、急いで自分の教室へと向かう。

それを見ていた蓮がどんな顔をしていたかも知らずにー。
< 4 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop