初カレはヤンデレすぎる束縛彼氏
生徒にとって癒しの存在である保健室が、二人の男たちによって一気に修羅場へと変わった。

「葉山…?」

「今は月宮だけどな」

まさかの再会に呆気にとられていた蓮だが、すぐさま月宮を睨み付ける。

「みちるに触るな」

「まだ何もしてねーよ。顔こわ」

そう言ってやっと月宮が体を起こしベッドからどいてくれた。
その横をすり抜けて、蓮が私をぎゅっと抱き締める。

「無事でよかった…」

その腕の強さから、凄く心配かけたんだなと気付かされた。蓮の背中をぽんぽん、と叩いて大丈夫だよと伝える。
その光景を見ていた月宮がチッと舌打ちをしてこう言い放った。

「じゃあな黒澤。続きはまた今度な」

「は!?」

赤面した私を見てニヤッと笑った月宮が保健室を後にした。
その言葉にぴく、と反応した蓮が再び私をベッドに押し倒した。

「ちょ、蓮!?」

「あいつに何されたの?どこ触られた?」

今まで見たこともない、怖い顔。

「何もされてない」

本当はキス、されそうになったなんて死んでも言えるわけがない。だけど長年一緒にいた幼なじみに隠し通せるわけがなかった。

「みちるのうそつき」

「いっ…」

そう言って蓮は私の首筋に噛み付くようにキスをした。
くっきりと、ワイシャツでギリギリ見えるか見えないかの位置にキスマークが出来てしまった。

「俺以外の男に触らせたお仕置き」

「なっ…」


それから一週間、ワイシャツの第一ボタンまできっちり締めて生活する羽目になった。
私の幼馴染は思った以上に独占欲が強過ぎるみたいです…。



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