不良男子と私の話。
いつも、昼休みになると迎えにきてくれるのに今日はなぜか来なかった。
『何で来ないんだろう…』
早く会って、思う存分手を繋いでいたい。
早く会って、顔が見たい。
もしかして、また保健室で寝ているとか…
先に屋上に行っちゃったのかな。
と、
思いながらも一応、湊のクラスに顔を出そうと足を運んだ。
『いるかな』
『早く会いたいな』
早歩きで教室に向かい、教室の中を覗いた瞬間、すぐ理解した。
『…え』
自分の目を疑いたかった。
けど、自分の目がおかしいわけでもなく、夢でもなく…紛れもなく現実だった。