不良男子と私の話。
湊の周りを女の子が5人くらい囲み、話していた。
話している内容はさすがにわからなかった。
でも、女の子達が盛り上がっているのは雰囲気で察していた。
それに、女の子の間から見える湊の顔は嬉しそうに見えた。
湊は基本笑わないし、感情を出さないタイプ。
でも、半年も一緒にいれば、湊がどんな気持ちなのかはだいたいわかる。
私には、楽しそうに見えた。
『何なの。』
もちろん、女の子達にもムカついているが、その場を離れようとしない湊にはもっとムカついた。
『…イライラする』
あれが、男の子だったら何も思っていないと思う。
女の子だから…?
私の気分は最悪だった…
早く会いたいと思っていたのは私だけだったのかな。