不良男子と私の話。

決断

この緊張感の中、湊は「今日紗良と話し合って、この先大変な事しかないけど責任を持っていきたいという話になりました。」とハッキリした言葉で伝えてくれた。




「簡単に言うと産むって事？」

「はい」

「産む頃には、紗良も湊も高校生だろ？」

「僕は中学卒業したら働きます」





は、初耳の話だった。

2人で話したって言ったのに…驚いた顔をしたら、怒られそうだから…平然としていた。



けど、驚き。

それで、湊は大丈夫なのかな。




「君のお母さんとお父さんはそれでいいって言ってたのか？」





湊の両親について、いつかは、話さなくてはいけない話だと思う。

ただ、こんな早くこの話が来るとは思いもしなかった。




湊は、

少し沈黙になった後、話し始めた。




「隠していたつもりもありませんが、僕は養護施設育ちです。親がお金に困って預けたわけではなく、育てたくないからとの事です。小学生になって一度、中学生の時に一度、両親共々に引き取られましたが…色々あって今はまた施設で生活しています。」

「偏見、意見等あるかと思います。今まで、色々言われてきてるので何とも思いません。ただ、産まれてくる子に同じ思いはさせたくないので、頑張っていきたいです」