不良男子と私の話。
転校生
夏休みが終わってから早1ヶ月が経った頃。
夏休みの事も記憶が薄れて行っていった。
眠くなる授業を毎日受けて、家に帰るという繰り返しの毎日。
刺激もないし…
特に刺激を求めているわけでもない。
最近、先輩に会って少し嬉しかったくらい。
話てはない。
ただ、見かけたというだけの話。
見かけただけで、嬉しいって何だか芸能人を見ている気分だった。
毎日、変わらぬ日々を過ごしていた頃のこと。
いつのように朝、学校へ行くと…慌ただしく私のところへ友達が走ってきた。
『どうしたの?』
「転校生が来るらしいよ」
みんな、
どこからそういう情報を得るんだろうか…
こうやって、人に伝えて行くから噂は一瞬にして広まっていく。
本当の事ならいいけど…悪い噂なら、怖い。
世間は狭いなぁと実感する。