恋人ごっこ幸福論

その様子を見て、英美里ちゃんが呆れたように溜息をつく。



｢全く、菅原先輩がお喋り野郎じゃなかったら私ら知らなかったわよ。危なっかしいったらありゃしない｣

｢菅原先輩から聞いたの…？｣

｢偶然橘先輩のスマホのやり取り見て知ったっぽい。んで、あたしらに興奮して話して来てこの事知ったって訳｣

｢つまり、みんなも一緒に勉強会しに来たってこと…？｣

｢そういうこと｣



じゃあみんな私が無意識に橘先輩誘ってるんじゃないかって心配して来たのか…は、恥ずかし過ぎる。

2人の説明を聞いて、膝から崩れ落ちそうになる。



｢まあ誘われた本人も緋那ちゃんが無自覚なこと分かってるっぽいし大丈夫だと思うんだけどね｣

｢一応念の為私らも参加よ。丁度分からないとこあるから教えてもらいたかったし｣

｢それなら事前に教えてよ…｣



2人っきりだと思って張り切ってた自分が少し恥ずかしくなってくる、ようやく解放されて橘先輩達の方へ戻るけれど何だか恥ずかしい。