恋人ごっこ幸福論
「えーじゃあ明日は私らと食べてくんないの?」
「英美里ちゃんごめん…もっと一緒にお話してみたいから、明日は許して?」
「しょうがないわね~わかった」
「緋那ちゃんがそうしたいなら仕方ないしね」
「2人共ありがとう」
割って入った2人の了承を得て橘先輩の方へ再度向き直ると、彼も特に表情を変えずに頷いて。
「…分かった、じゃあとりあえず明日の昼飯一緒に食べるってことで決まりな。また後で連絡する」
「は、はい」
橘先輩はそれだけ告げて、急いで練習へ戻っていった。
結構部活の時間邪魔しちゃったな。もっと早く連絡してたら練習時間削らずに済んだかなあ。
「えーっと…なんかよくわかんないけど、大丈夫?」
まだこの場に残っていた菅原先輩が心配そうに聞いてくる。どうやら、まだあまりさっきのことを受け入れられてはいないようだ。