恋人ごっこ幸福論
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そして次の日のお昼休み、昨日急遽決まった一緒にお昼ご飯タイム。
あの後LINEで場所をどこにするかという話になり、昨日意気揚々と“任せてください!”と場所探しを引き受けたのだが。
「…で、なんでここなわけ?」
「え、えーっと…それはですね」
人目につくところで2人で食べるのはまだ少し恥ずかしくて、私が提案した場所は屋上…行きのドア前の踊り場。
「こんな薄暗いとこどう考えても飯食うとこじゃないだろ。そんなに隠れたいかよ」
「そ、そうですけど!食堂も教室も人目について緊張するし、だから屋上良いかなって思ってたんですけど………入れなかったんだもん」
「まあ、そりゃ入れねえだろうけど」
「他にあても思いつかなかったし…案外悪くないかな〜と思ったから」
「どこがだよ」
「すみません…」
案の定、橘先輩から批判を食らっているというわけだった。
「ったく、それなら最初っからそう言えよ」
はあ、と溜息をつきながら橘先輩は立ち上がると、お昼ご飯が入っているだろうビニール袋を手にすたすたと階段を下りていく。
まさか、呆れちゃって一緒には無理ってことでは。
「やっぱり駄目ですか!」
「駄目」
「そ、そんな…」
せっかくの機会だったのに…もし屋上入れたら違ったかなとショックを受けていると。下まで降りた橘先輩が怪訝そうな顔を向けて来た。