ファイヤークイズ午後の部
「あんただって生で楽しんだでしょ」


友香は一真を睨み付けてそう言った。


その鋭い眼差しには、あたしまで怯えてしまうほどだ。


「おいおい、痴話げんかはやめてくれよ。熱いんだよこっちは!」


うんざりした声でそう言ったのは浩二だった。


乱暴者のイメージがある浩二だけれど、こういうときに割って入ってくれるのはありがたかった。


友香も一真も、ムスッとしたままお互いに目を合わさなくなってしまった。


一真は本命がいるのに友香と遊び、友香は妊娠したと嘘をついてお金をだまし取った。


どっちもどっちだ。


自分が悪いなんて、お互いに言われたくないだろう。


《では、次の回答者です!》


ぐるっと一周回って回答者は浩二に戻って来た。


一周するのはあっという間のようだ。


《では、さっそく花島浩二さんの大切なものを見て行きましょう!》


今度は何だろう。


前回はギターだったけど……。
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