ファイヤークイズ午後の部
「わかった。言うよ……」


渋々という様子で浩二は言った。


一真とは視線を合わせようとしない。


「ファイルの中身は個人情報だ」


浩二が消え入りそうな声でそう言った。


「個人情報……?」


あたしはテーブルの上のファイルを見つめてそう呟いた。


どうして個人情報なんかが必要なんだろう?


浩二にとっては言いにくい物のようだし、わけがわからなかった。


《ようやく答えが出ましたね! ファイルの中身は個人情報!……正解です!》


その言葉に一真が胸をなで下ろしたのがわかった。


「なんの個人情報なの?」


浩二へそう聞いたのは友香だった。


「お前には関係ない」


浩二は突き放すようにそう言った。
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