ファイヤークイズ午後の部
テーブルから上がって来たものは小型の金庫だった。


小型と言っても家庭で利用するには大きくて、ズッシリと重たそうだ。


鍵はテンキータイプで、比較的新しいものに見える。


中身はなんだろう……。


そう思って見ていると、金庫の蓋が開けられていて隙間ができていることに気が付いた。


でもこれだけじゃ中身は見えない。


その時だった、テーブルが斜めを向きいてそれと同時に蓋が開いたのだ。


頑丈な蓋はガンッと音を立てて完全に開き、中から札束が落下してきた。


その量に目を見開く。


何十万、何百万……いや、何千万とあるかもしれない。


その数枚が炎に包まれたとき友香が悲鳴を上げた。


「なにすんの! あたしのお金でしょ!!」


あたしは驚いて友香を見た。


顔を真っ赤にし、今まで見たことのない形相で唾をまき散らしている。
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