ファイヤークイズ午後の部
あたしの家にもイタズラ電話やいやがらせの電話は頻繁にかかってきていた。


けれど、祖母の家のように金銭の要求をするようなものはなかった。


だからあの遺書を見た時思ったんだ。


祖母が1人暮らしだと知っている人間が、嫌がらせをエスカレートさせていたのだろうと。


でも、違ったんだ。


金銭目的の電話は、いやがらせとは全くの別物だった。


詐欺を行っていた奴らの仕業だ……!!


そう理解した瞬間怒りが湧き上がって来た。


周囲の炎に負けないくらいの怒りで、全身が熱くなる。


《それでは、これが最終問題です》


アナウンスの声にあたしはゆっくりと3人を見回した。


みんなあたしから視線を逸らして行く。


いくら視線を逸らせてみても、もう逃げ道はない。


あたしたちは同じようにこの学校ごと買われたのだから。


《それでは大切なものを見てみましょう!》
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