【コミカライズ】黒騎士様から全力で溺愛されていますが、すごもり聖女は今日も引きこもりたい!
20 今さら聖女をいじめたってもう遅い!
ガレアクトラ帝国の大使館。荘厳な石造りの建物のホールに、白いクロスを掛けられた長テーブルが配置されていた。
「では、素晴らしい夜を祝して」
エシャルプを掛け、大小さまざまな徽章《きしょう》を胸元に飾りつけた軍服のジュリオがグラスを持つ。
晩餐会の招待客がいっせいにグラスを持ち上げるのに合わせて、ジュリオのとなりの席に座ったルルもグラスを持ち上げた。
「乾杯」
グラスを上に掲げて、注がれたシャンパンに口をつける。が、ルルは口をつけるフリだけにした。どこで毒を盛られるか分かったものではないからだ。
(出てくるご馳走もほとんど食べられないなんて、憂鬱な晩餐会だわ)
「では、素晴らしい夜を祝して」
エシャルプを掛け、大小さまざまな徽章《きしょう》を胸元に飾りつけた軍服のジュリオがグラスを持つ。
晩餐会の招待客がいっせいにグラスを持ち上げるのに合わせて、ジュリオのとなりの席に座ったルルもグラスを持ち上げた。
「乾杯」
グラスを上に掲げて、注がれたシャンパンに口をつける。が、ルルは口をつけるフリだけにした。どこで毒を盛られるか分かったものではないからだ。
(出てくるご馳走もほとんど食べられないなんて、憂鬱な晩餐会だわ)