【コミカライズ】黒騎士様から全力で溺愛されていますが、すごもり聖女は今日も引きこもりたい!
「どうして?」
「明日も一日中、座席に座っていなければなりませんから。体を伸ばしてしっかりお休みになってください」
「でも」
「追っ手や暗殺者が来るかもしれませんし、熟睡できない方が都合がいいんです」

 こんな状況になっても、ノアはルルを避けるつもりのようだ。
 かたくなに距離をとられて、ルルの胸は苦しくなった。

(いつからノアに添い寝してもらっていないのかしら)

 ノアに避けられるようになってからというもの、お気に入りの毛布に包まっていても、何となく背中が寒い。
 お腹に回される腕の重みがないと、どうにも落ち着かない。
 一人でベッドに横たわると、切なくて泣いてしまいそうになる。

 いつもなら耐えて目を閉じてしまうけれど、今日は我慢できそうになかった。

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