【コミカライズ】黒騎士様から全力で溺愛されていますが、すごもり聖女は今日も引きこもりたい!
「ノア――」

 ルルは、思いきって彼に腕を伸ばした。

「今日も、ぎゅってしてくれないの?」
「!」

 ルルが首を傾げると、ノアは驚いた表情で口を開いた。
 まさか添い寝を乞われるとは思っていなかったのだろう。綺麗な顔がつらそうに歪んでいき、最後には堪えきれなくなった様子で、ルルに抱きついてきた。

「貴方が望むなら、私は何だってします」

 ノアは、抱きしめる腕に力をこめて、ルルの頭に頬を寄せた。

 彼から触れられた。
 たったそれだけのことで安心して、ルルは彼に身をゆだねる。

< 180 / 295 >

この作品をシェア

pagetop