【コミカライズ】黒騎士様から全力で溺愛されていますが、すごもり聖女は今日も引きこもりたい!
27 王女の旅は刺激的です
朝になって再び汽車に乗りこんだルルとノアは、半日ほどでユーディト地区へ辿り着いた。
古い駅舎には、主席枢機卿マキャベルの彫像が置かれていて、彼のおかげでこの地区の経済はうるおっている、と褒めたたえる内容の石碑も添えられている。
道を歩けば、屋台にはマキャベルの名前が刺繍されたハンカチが売っていたり、顔だちが焼き付けられたクッキーがあったりと、地区全体で彼を崇めているようだ。
「まるで王様みたいな扱いね」
「国の政治を動かす立場なので、ある意味、聖王よりも王のようなものでしょう。形骸化していた王座におさまらなかったイシュタッドの存在は、マキャベルにとって邪魔だったと思います」
駅にあった地図を頼りに、海に向かって通りを歩いて行く。屋台はじょじょに少なくなり、建物がとぎれて視界が開けた。
立ち入り禁止の看板と長い柵。
その向こうの広大な草原のなかに、崩れかけた建物が見える。
古い駅舎には、主席枢機卿マキャベルの彫像が置かれていて、彼のおかげでこの地区の経済はうるおっている、と褒めたたえる内容の石碑も添えられている。
道を歩けば、屋台にはマキャベルの名前が刺繍されたハンカチが売っていたり、顔だちが焼き付けられたクッキーがあったりと、地区全体で彼を崇めているようだ。
「まるで王様みたいな扱いね」
「国の政治を動かす立場なので、ある意味、聖王よりも王のようなものでしょう。形骸化していた王座におさまらなかったイシュタッドの存在は、マキャベルにとって邪魔だったと思います」
駅にあった地図を頼りに、海に向かって通りを歩いて行く。屋台はじょじょに少なくなり、建物がとぎれて視界が開けた。
立ち入り禁止の看板と長い柵。
その向こうの広大な草原のなかに、崩れかけた建物が見える。