【コミカライズ】黒騎士様から全力で溺愛されていますが、すごもり聖女は今日も引きこもりたい!
宣伝を終えたおばさんは、大きなお尻をふって去って行く。
ルルは、再び研究所跡に視線を戻した。
「お兄様はあそこにいるかもしれないわ。こっそり中に入れないかしら?」
「昼間は人目があります。夜に行ってみますか?」
「そうね。でも、その前に」
ルルは、町側に向き直った。ユーディト地区の街並みから飛び出した尖塔を見上げる。
「あそこに行かなくちゃ。マキャベルの後援をしている、ユーディト地区の教会よ。私は、修道院にいた頃、あちらこちらに手紙を出していたんだけど、あそこからは一度もお返事が来なかったの」
兄イシュタッドのすすめもあり、慈善訪問できない各地の教会へのお詫び状を送ると、たいていの教会はお礼文と近況を添えた返信をくれた。
だが、ユーディト地区の教会からは、返事が返ってくることはなかった。
ノアは、手袋をはめた手を顎に当てて考える。
ルルは、再び研究所跡に視線を戻した。
「お兄様はあそこにいるかもしれないわ。こっそり中に入れないかしら?」
「昼間は人目があります。夜に行ってみますか?」
「そうね。でも、その前に」
ルルは、町側に向き直った。ユーディト地区の街並みから飛び出した尖塔を見上げる。
「あそこに行かなくちゃ。マキャベルの後援をしている、ユーディト地区の教会よ。私は、修道院にいた頃、あちらこちらに手紙を出していたんだけど、あそこからは一度もお返事が来なかったの」
兄イシュタッドのすすめもあり、慈善訪問できない各地の教会へのお詫び状を送ると、たいていの教会はお礼文と近況を添えた返信をくれた。
だが、ユーディト地区の教会からは、返事が返ってくることはなかった。
ノアは、手袋をはめた手を顎に当てて考える。