【コミカライズ】黒騎士様から全力で溺愛されていますが、すごもり聖女は今日も引きこもりたい!
 第一聖騎士団を率いるヴォーヴナルグは、聖王イシュタッドの親友だ。
 彼が団長に叙任されたのは、まだ継承者だった頃からイシュタッドの側近として彼を守り、決して聖王を裏切らない人間と認められたからである。

「ルルーティカ様が聖王になられれば、私とアンジェラが聖騎士団をまとめる立場になるでしょう。候補の段階でも従う人間が多数いると見せることで、相手陣営にプレッシャーを与えることは可能です」
「ノアの案は一理あるように思えるけど……わたしは聖王になる気はないわ。それに、騎士団ってどうやって作れば――はっ」

 ルルは、そばに置いていたポシェットから金貨を一枚取り出した。

「ここが課金ポイント!」

「そうです。オリジナルの騎士団服を十着ほど作り、私とアンジェラ以外の八人は雇い入れます。暗殺者さえ金貨十枚でなんとかなるのですから問題なく集まるでしょう。客車は、イシュタッド陛下が私用で王城を出る際に使っていたものが倉庫に眠っていますので、団長に話を通して借り入れましょう」

< 95 / 295 >

この作品をシェア

pagetop